霧島の温泉旅館で
「裁判官の爆笑お言葉集」と
携帯の取扱説明書を読む。
恋愛は相手があって成立する。
本当に人を愛するなら、
自分の気持ちに忠実なだけではダメだ。
相手の気持ちも考えなくてはいけない。
鹿児島で女性初のストーカーと報道された人への
最高裁裁判長の言葉だ。
1999年つきまとい行為が軽犯罪でしかなかった時代に
鹿児島は全国に先駆けてストーカー防止条例を制定した。
本件は33歳の女性がバス車内で居合わせた38歳男性に
一目惚れして、男性の職場に押しかけ結婚を迫るなどした事例である。
一審では被告人は行為を認めた上で
「法律が規制するストーカー行為に当たらない」と主張。
さらに
「男性と結婚したい気持ちは変わらないので、やれるだけのことはやる。
実刑判決を受けても刑期が終わったら会いに行く」
と述べていたそうだ。
愛のパワーははかりしれない。
彼女に自分を重ねるわけじゃないけれど
私の今までやってきた恋愛は
独りよがりではなかったか
相手の気持ちを考えたことがあったか
露天風呂に入りながら考えてみた。
誰かを愛して愛されて
そんな関係が築けるのはいつだろう
温泉でちゃっぷんちゃっぷんしながら
考えてみた。
答えの出ない考えは
かけ流しの湯とともに流れていった。
コギト・エルゴ・スム cogito ergo sum
「我思う、故に我あり」
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