モモちゃんが巣にこもっているから
出産のときはよろしく
そういって母は宝くじバスツアーに祖母と行った
仕事が休みということもあって
終日出産にスタンバってた。
その気持ちを知ってか
モモちゃんは巣にとどまることをしなかった。
散歩に行く
2階に階段げ駆け上がる
妊娠して出産間近なのに元気すぎ
つわりもあるけど食欲旺盛
そうこうしているうちに母帰宅。
モモは巣と母のベッドを行き来して
深夜3時母のベッドで出産。
新聞紙をひいてダンボールで作った巣は
出産に用を成さなかった。
3匹産んだが
最後の1匹は息をせず動くことはなかった。
同じかたちをしているのに
同じ時間お腹ですごしていたのに
2匹はお母さんを求めてなき
1匹は動かない
見た目はなにひとつかわらない
いのちはとても不思議なものだ
何故人を殺してはいけないのかという質問に
「バカの壁」の著者養老 孟司さんは
元に戻すことができないからと言っていた。
壊すことは簡単にできる
それこそ100円ショップのカッターで
壊すことはできるだろう
でも
元に戻しなさいと言われて戻せるか
いや戻せはしない。
モモちゃんから産まれた息をしなかった子犬に
命を与え、生き返らせることなんて誰もできやしない。
呼吸する事のなかったモモちゃんのこどもは
庭に埋めて、そこには木を植える。
走り回る事はできなかったけれど
木は育ち花を咲かせるだろう。
生を受けたモモちゃんのこどもたちがすくすくと育つように
[0回]
PR