「えーすちゃんが結婚したら
綺麗でみんなぶったまげるが」
妹が結婚してから
祖母の私の結婚式に対する希望が膨らんだらしい。
「私が生きているうちにしてね」と祖母はいい
「今度は絶対洋服で参加する」と母は言う。
「よかにせじゃってばあちゃんが喜ぶような人を連れてくるから」
と祖母の望む言葉でこたえると
「よかにせよりもえーすを大切にしてくれる人がいい」
と祖母は言った。
しんみりするすきを与えず母が
「嘘だよ嘘。よかにせかどうかがばあちゃんの判断基準だから。
その証拠にあんたの最初の彼氏の名前は今も覚えているけど
次の人はマンゴーをくれても名前を覚えんかったがね。
○○さんは俳優のようによかにせじゃったって今も言うじゃない。
マンゴーは覚えても名前を覚えんかったのは
よかにせじゃなかったからだよ。」
「まあ私はえーすを大切にしてくれる人がいい
えーすは自分が一生懸命頑張るタイプだから
妹みたいに大切にしてもらえる人を選べばいいのに。
その点では妹はいい人を選んだよ」と言う。
オリンピック並みの周期で好きな人がやっとこできたばかりなので
結婚の話をされてもぴんとこないけど
祖母や母は私の幸せを願っていると言うことが分かった。
家族に愛されている私は幸せだと思えた。
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